「最近寒くなりましたね。」
　テレビ・ラジオのアナウンサーからよく耳にするようになりました。
　
　寒くなると食べたいものと言えばお鍋というけれど、僕はなんといってもおでん。調理に手間も工夫も求めないところが好きな理由の一つで、鍋に入れたあとは火にかけてコトコト煮込むのが調理をさせてくれてる気持ちになってワクワクする。


　具材はなんといってもコンニャクとタマゴ。コンニャクは外食ではほぼみかけないほどの脇役っぷりですが、おでんにすると途端に姿を変える。ダシがじっくり煮込まれておいしい。


　おでんのタマゴをみるといつも子供の頃を思い出す。口に頬張ると白身がプリッとして、黄身がホロホロとくずれる。その触感と味が好きでやめれず、食べすぎて母に叱られたこともついでに思い出す。



　いまではコンビニおでんが定着してどこでも手軽に買えるから食べてみるけど、不思議と昔の記憶を運んでくれない。なぜなんでしょうかね。